持続可能な農業へのこだわり COMMITMENT TO SUSTAINABLE AGRICULTURE

オーガニック・無農薬栽培

土の中には何万という微生物がいます。自然界ではそれらをミミズが食べ、モグラが追いかけ、美味しいお茶を栽培するための理想的な土壌が出来上がります。しかし、近年、化学肥料や農薬を使い続けた結果、多くの茶畑から微生物が姿を消しました。

もともと静岡は南アルプスからの豊富な湧水を含んだミネラルが豊富な土壌と、温暖な気候、朝夕の寒暖差の多い場所が多く、昔から良質なお茶が育つ土地とされてきました。

Hattori Tea Farmでは、美味しいオーガニックのお茶を作るために、毎年すべての圃場の土壌分析を行い、土の状態に合わせた有機肥料の施肥を行っています。茶畑にはミミズやもぐら、蜘蛛や蝶・てんとう虫をはじめ、多様な生物が生息します。畝間を歩くと、ふかふかであたたかく、目では見ることのできない足元に広がる多様な微生物の世界を感じます。

豊かな土壌から生まれた茶葉は、自然の甘みがあり、のど越しがすっきりとした味わいになります。製茶においては、その強い生命力から焙煎時の火入れにもしっかりと応えてくれると評判です。

ソーラーエネルギーの活用

お茶の栽培は過酷です。高齢化の進む日本では、担い手不足により茶畑の耕作放棄地化が進んでいます。
また、オーガニック・無農薬茶の栽培は、虫や草に対する作業や管理の手間が多くかかり、農薬や化学肥料を使用する一般的な「慣行栽培」よりも作業負荷が高いことから、美味しいオーガニックのお茶を作る農家はなかなか増えません。

私たちは、魅力的な茶業の実現を通じて、若い世代の茶農家に道を開いていきたいと考えています。その鍵となるのがソーラーエネルギーを活用した「茶畑ソーラー」です。

茶畑ソーラーは、茶畑の上にソーラーパネルを設置します。ソーラーパネルは環境負荷の低い自然エネルギーを生み出し、霜や干ばつから茶樹を守るシェルターとしての役割も果たします。発電した電力は売電するだけでなく被覆作業の自動化にも利用し、作業の効率化を図っています。そして、将来的に、茶畑ソーラーを動力源とした作業の完全自動化を実現することで持続可能な生産体制を整えたいと考えています。